秋の野の花と『日日是好日』
先日、原作者 森下典子さんの自伝エッセイ『日日是好日』の映画を拝見しました。今年の9月15日にご逝去された樹木希林さんの最後の出演映画です。
主人公の典子(黒木 華さん)が、茶道を通して人生の大切なことに気付かされていくという、一見あたりまえのようで、今までにはないような美意識が盛り込まれた映画でした。
「世の中にはすぐ分かるものと すぐ分からないものの2種類がある。すぐに分からないものは 長い時間をかけて少しずつ分かってくる。」
とても大切なことですね。情報社会の中で忙しく生きる私たちに向けた痛烈なメッセージを含んでいるように思います。
私も二十歳前後に少しだけお茶のお稽古を学んだことがあり、映画を拝見しながら昔を懐かしく思い出すことができました。
映画の中では、二十四節気が、お菓子や掛け軸、お茶花などとともに清らかな空気感を漂わせて紹介されていました。それらは映画『日日是好日』の二十四節気のページから見ることができます。
私もふと、秋の野の花を生けてみたくなり、治療院の玄関を飾ってみることにしました。
野生の小菊、野ぶどう、金みずひきと、赤や黄に色づいた木々の枝です。武蔵野の秋というと紅というより黄のイメージですね。野ぶどうの実の色は一粒一粒に少しずつ変化があり美しいです。沢山実っていましたが少しだけいただいてきました。美しいばかりでなく肝臓に効くというお話もあるようです。
お手洗いにもお裾分け。赤い実はこまゆみでしょうか。
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